発明は楽しい!

 「発明」と聞くと、皆さんは何を想像するでしょうか。
 電球を発明したエジソンや、飛行機を発明したライト兄弟は、アメリカの発明家です。日本の発明家といえば、御木本幸吉翁でしょう。真珠で有名なミキモトパールは、この養殖真珠の発明者の苗字、御木本のことです。青色に光る青色LEDを発明したのは、日本人の科学者、赤崎勇、天野浩、中村修二の三氏です。2014年のノーベル物理学賞を受賞されました。
 発明と聞いておそらく皆さんが想像したであろう、これら発明品や発明者は、いずれも大変有名で、大発明家、偉人、ノーベル賞受賞者とまで称されている方々です。

 片や、シェイプアップ効果がある「初恋ダイエットスリッパ」を考えた中沢信子さん。4通りの使い方ができる「四徳ピーラー」を考案した、高橋宏三さんなどなど。
  『発明アイデアの教科書』でも随所で紹介しているこれからの方々は、「大衆発明家」として、メディアでもたくさん紹介され、大変有名な方です。
 しかし、どなたも ごく普通のおじさんおばさんや、どこにでもいそうな大学生など、一見ごく普通の方ですし、実際にお会いしお話をしてみても、やっぱり普通の方です(笑)。
 
  しかし、明らかに普通の人と違うところがあります!
 それは、たとえば、「こんな形のスポンジがあったら、食器洗いが楽になる」と言うような発見をしたら、「実際に試さずにはいられない」、と言う特徴があるのです。
 たかがスポンジをどうこうしただけのアイデアかもしれませんが、されどスポンジ!
 日本中の主婦にとっては、青色LEDの偉大さよりも、「コップが洗いやすいスポンジ」のほうが、より身近で、自分の家事仕事を軽減してくれる偉大な存在なのです。
 結果、同じ主婦達からの声援に支えられ、ロングセラーとなっている商品は、世の中にたくさんあるのです。

 エジソンにはエジソンの発明分野があります。
 それと同じように、素人には素人の発明の分野があります。
 エジソンなどの偉人達が成し遂げたものとおなじ「発明」など、自分にできるはずがないと思っているとしたら、それは間違いです。
 無理してエジソンになり、自分には専門外の電球の発明を目指す必要はありません。
 主婦であれば、主婦ならではの、釣り人には釣り人ならではの、自分出も出来るレベルの、「自分サイズのアイデア」を発想すればよいのです。

 たとえば主婦が、青色LEDの研究開発で、中村修二博士と勝負しようとしても無駄です。しかし、ぬかみその漬けかたや洗濯ばさみの形など、主婦にとっての専門分野である家庭用品であれば、逆に中村修二博士に勝つことも可能なのです。
 中村博士と、同じ土俵で勝負しているわけではありませんから、勝ち負けという理論は成立しませんが、自分の得意な分野で創意工夫をがんばれば、「発明アイデア」と言う世界において、同じ様に成功することができる!ということなのです。

  主婦ならば、台所や掃除洗濯など、自分の不満から生まれた主婦の専門領域で勝負しなければ、家庭用品メーカーの担当者を感動させることは出来ません。
 ですから、「こんな形のオモリがあったらいいのに・・・」「こんなゴルフティーがあればいいのに・・・」「こんなまな板があったらいいのに・・・」というような、不平不満をみつけたら、迷わず試してみましょう!
 
 アイデアが出れば、後は実践です。自分のアイデアが世の中に通用するか挑戦すれば、チャンスが広がり、発明は何倍も楽しいものになります。
 そのチャレンジは、やがて実を結び、ロングセラーの大ヒット商品になるかもしれません。
 どれだけのロイヤリティが貰えるのか、考えただけでもワクワクしてきませんか?
 なにより、自分と同じ主婦や釣り人に、喜んでもらえる商品を世の中に送り出せただけで、とても嬉しい気持ちになるはずです。
 マスコミ等で紹介されている大衆発明家の方々も、果敢に挑戦した結果、企業に採用されてロイヤリティを得る方や、発明家社長として自分で起業して、がんばっています。 
 皆さんまるで、自分が世の中の主人公にでもなったかのように、主体性を持って、心豊かに毎日イキイキと発明に取り組んでいます。

 発明やアイデアに興味を持てば、自分の可能性を広げる事ができます。
 そしてそのチャンスは、誰にでもひらかれています。
  「発明は楽しい!」と言う心豊かな世界に足を踏み入れてみませんか?

日本各地在住の方々に送る言葉〜アイデアで地方創生に貢献しよう!

 いま、「地方創生」が叫ばれています。地方には、さまざまな事業に結びつく豊富なネタにあふれています。このような地方ならではの名物、産業、方言、風習などに着目すべきです。
 発明アイデアを勉強すれば、発想力で、地方創生に貢献することができるのです!
 北海道では、浜に流れ着いたいらない昆布を使い、「昆布のぐい飲み」がうまれました。イカの産地では、「イカ徳利」。カツオの産地では「カツオの尾骨の楊枝」、富士山では、山頂の空気を封入したロマン缶「富士山の空気」が話題になりました。
 また、地方と深く密接した産業、商業より生まれたネーミングは、「南部鉄器」「宇都宮餃子」「大間まぐろ」「加賀友禅」「益子焼き」などの「地域団体商標」として特許庁に登録され、地元の産業・商業を支えています。

  『発明アイデアの教科書』では、各地の面白い商品例や発想法を。『特許の手続きの教科書』では、自分で書類が作れる、商標登録の書類作成法もくわしく解説しています。

ノーベル賞を取った発明者も、スリッパを発明した主婦も同等!発明に上下貴賎の別はない!

 自分の出来る範囲の、「自分サイズのアイデア」でも、世の中に貢献できる可能性を秘めています。
 知的財産権や発明は、企業や研究機関だけのものではなく、主婦や学生でも、学歴や老幼、貧富の別はなく、そのチャンスは平等に開かれているのです。
 さらには、ノーベル賞を受賞した「青色LED」も、スリッパを切っただけの「ダイエットスリッパ」も、産業振興と日本経済に貢献している商品という点ではどちらも同じであり、発明の内容に上下貴賎の別はありません。
 どんな職業においても、知的財産権は必須の知識であること。発明は誰でも出来るということ。自分にも、青色LEDと同じように、自分サイズのアイデアで、社会に役立つ商品を開発できるチャンスがあることを、たくさんの方々にぜひ知って頂きたいと思っています。

ビジネスマンに送る言葉〜その1 アイデアを仕事に活かそう!

 発明活動には、アイデアを自分のために活かしたり、自分が生み出したアイデアを、商品として世に送り出すことなど、まだまだ楽しくで、やりがいがあることがたくさんあります。
 発明には、人生をかけて携わるだけの価値があります。
私は、そんな発明の魅力を、少しでも多くの方々に知ってもらい、もっと深く発明を楽しんで頂きたいと思っています。
 たとえば世の中には、芸術家、科学者、小説家など、多くの人があこがれるさまざまな仕事があります。
 これらの仕事に共通していることは、「創作表現」「発想」「シナリオ」「技術」など、自分のアイデアを武器にして勝負した結果、栄光の地位を手に入れているのです。
 しかし、アイデアが重要となるのは、皆があこがれる有名人だけの事ではありません。もっとも身近な、一般の会社員にも、同じことが言えます。
 たとえば企業では、いつも、「もっと簡単に作業ができないか」「もっと早く、物を作ることはできないか」と、社内提案制度を整備して意見を出し合い、よい意見を取り入れながら、効率よく工場を動かして、より多くの利益が生まれるように、毎日改善をしています。
 よいアイデアをたくさん出す社員は、実績となって評価されます。結果、さらに能力を会社発展に活かしてもらうために、人々をまとめ、指導する仕事と地位が新しく与えられ、それに伴い給料が上がっていくきっかけにもなります。
 また、中小零細・ベンチャー企業経営者の方々は、アイデアによって自社開発商品を事業化できれば、親事業者からの受注に依存する下請け業から脱することもできます。
 得意技術を活かした仕事ができるばかりか、親事業者から一方的に買い叩かれるような、地位の優劣から生まれる悩みが無くなることにもつながるのです。

ビジネスマンに送る言葉〜その2 アイデアで自分を守ろう!

 会社には偉い人、優秀な人がたくさんいます。多くの社員の中に紛れ込んでしまうと、少々のことでは目立ちませんし、成果も認めてもらえません。特に、学歴が低い人や資格がない人にとっては、たまらなく心細いはずです。
 その上、成績の悪い人は給料が減らされたり、早期退職やリストラの対象になる場合もあり、社員はいつも不安や恐怖に怯えています。
 しかし、社内提案制度を利用し、自分の仕事の中で新しいアイデアという作品を見つけることができたらどうでしょう。
 やがて、提案したアイデアから生まれた「権利」や「商品化」という実績ができれば、上司はその功績を認めざるを得ません。
 大切なのは、キャリアをどのように作るかと言うこと。その1つの手段として、「発明・アイデア・知的財産権」が大いに役立つのです。
 何よりも、コネも無い、学歴も低い、資格も無い、そんな弱い立場にあっても、「自分のアイデアが権利になった。商品化された」と言う事実は、大きな誇りと自信をもたらし、心のよりどころにもなるはずです。
 そしてさらに、これらの実績は、世界に通用する客観的な評価点としても機能します。ある会社内ではまったく評価されなくても、他社や他国、世間一般では大変な評価を受ける場合もあるからです。
 アイデア商品が世間で販売されて、お客様に喜んで頂いていることを実感できれば、たかが1つの会社内で評価されないことなど、客観性の無い偏った一評価に過ぎず、どれだけ瑣末なことであるかを実感することでしょう。
 実績は、自分を評価してくれる、より良い別天地に飛び立つことができる翼のようなものです。職位の上下や幼老、貧富の別のような垣根を越えて、自分と言う人物の価値を計る「ものさし」としても機能することも、見逃せない魅力の1つです。

発明生活をはじめよう

 発明に興味がある方は、ぜひ、アイデア生活にチャレンジしてみましょう!
 
 発明のネタ探し(発想法)や、試作品の作成、実験の仕方、企画提案書の書き方、企業への売りこみに興味がある方は、『発明・アイデアの教科書』をご参照下さい。

 試作品が完成し、企業へ売りこみをする前に、特許や実用新案、意匠、商標等の権利対策をお考えの方は、『特許の手続きの教科書』をご参照下さい。